老人ホームの正しい情報を手に入れる方法

あなたは、老人ホームに関する正しい情報を、どのように入手しているのでしょうか?

老人ホームを選ぶときに、自分で判断をするという行為は、最悪の結果を導き出します。

それは正しい情報がないことと、正しい老人ホームの事実を知らない人が多すぎることです。

そして多くの人は、老人ホームは無縁だという意識があり他人事なのです。

入居をしている高齢者の数が増えているので当然ですが、入居ミスマッチは減ることはないのです。

10万円のお葬式

10万円ホーム

友人・知人情報の惨事

「うちのおばあちゃんが、入居している老人ホームのごはんは、まずくて食べられない。」

「介護職員がだらしなくて、ナースコールを押しても、なかなか部屋に来てくれない。」

「ホーム長が、コロコロ替わって困る。」

あなたの友人・知人の経験談や体験談は、正しい場合がほとんどでが、この手の情報はあなたには役に立ちません。

なぜなら、入居者に一番人気のあるホームが悪口も一番多いからです。

つまり、有料老人ホームの評価とは個別性が高く、その時に抱えている個人の事情により大きく変わるということです。

食事の美味しい、不味いは、人それぞれで、気分や体調によっても大きく違ってきます。

多くの有料老人ホームの月額の食費は、5〜6万円ですが、中には3万円台や7万円以上するホームもあります。

月額3万円台のホームの食事と7万円以上するホームの食事を比べても、何の意味もありません。

素人評価の怖いところは、その時の出来事を自分の感情だけで評価することです。

さらに、老人ホームの提供しているサービスは、ある人には必要なサービスであっても他の人には不要なサービスになることあります。

老人ホームに求められていることは、入居者の身体の状態や家族の立場により、個別の事情にどう対処するかということです。

したがって、親戚のおじいちゃんにとってはダメなホームだとしても、あなたのお父さんにとっては、最高のホームになることは、珍しいことではないのです。

雑誌やテレビ、インターネット情報の惨事

雑誌は売れなければいけません。

テレビは視聴率がすべてです。

雑誌やテレビはインパクトが肝心なので、売れるように編集したり、視聴率が取れるように構成を考えます。

多少間違っていても、そう解釈することもできるという判断で、誇張して表現することも少なくありません。

雑誌やテレビ、インターネットなどは、その活用方法さえ間違えなければ、非常に効果的な情報ツールです。

しかし、活用する側の人に、一定の知識や経験が無いと誤解や勘違いが生まれてしまいます。

実態を網羅しているわけではなく、一部を切り取っているだけなので、切り取る方法によっては、薬にも毒にもなってしまいます。

多くの人は、有料老人ホームに入居した経験は無いはずです。

ホーム探しから入居の手続き、入居から退去までの一連の経験は、入居者としてだけではなく、その家族としても重要です。

多くの入居者にとって退去とはイコール死去なので、退去までの一連の経験を、生きてしている人は少ないはずです。

この経験がある人は、雑誌やテレビ、インターネットなどから入手する情報に対し、この情報はよくある話で、それほど気にしなくてもよい情報だという判断ができ、自身で正しい評価を下せます。

人は、自分と違う見解や考え方を否定的に捉え、自分の見解や考え方を正当化しようとしてしまいます。

自分の経験を通じて正しいことを得ることは重要ですが、自分と違う考えを冷静に受け入れることも大切です。

介護関係者や医療関係者情報の惨事

介護の専門家として介護支援専門員というケアマネージャーが、特別養護老人ホームと有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の区別がつかない人が存在します。

さらに介護現場には、介護福祉士が多く存在していますが、有料老人ホームのことを理解している人は、意外と少ないのです。

ケアマネージャーも介護福祉士も、介護職員として修業していた場所に、有料老人ホームが少ないということが一番の原因です。

有料老人ホームというカテゴリーは、歴史も浅く急成長した未熟なカテゴリーです。

さらに、訪問介護で育った介護職員の場合、老人ホームのような施設系介護には、否定的な人が多く「施設に入るなんてかわいそう」という視点で仕事をさせられているのです。

訪問介護で育った介護職員は、訪問介護が一番良いサービスだと考え、他のサービスには否定的です。

大手介護事業者の場合、在宅介護と施設介護に分かれています。

さらに、訪問介護、通所介護、老人ホーム、グループホームというように、サービスカテゴリー別に分かれていきます。

多くの職員は、訪問介護部門から通所介護部門へ異動を命じられた場合、激しく抵抗し辞表提出にまで発展するケースが少なくありません。

したがって、有料老人ホームで育ったケアマネージャー以外は、正しい知識もなく、さらに否定的な分野に対する勉強もしないので、有料老人ホームのことを聞いたとしても、どれだけ正しい話が聞けるのかは疑問です。

セミナーや勉強会情報の惨事

セミナーや勉強会に入居希望者やその家族が、参加すること自体、悪いことではありません。

しかし講師は、自分の経験から得た価値観を、参加者に押しつけてしまいます。

講師が描いたストーリーに参加者を導き、最終的には講師の考えに同意させてセミナーや勉強会が終わります。

つまり講師は、自分の考え方や見方が正しいということを、参加者全員に押しつけるのが仕事なのです。

あなたは有料老人ホームのことは何もわからない

…というスタンスで話を聞くと思いますが、話を聞くポイントはこうです。

  • 介護とは、人が生きていくことを支えるだけの仕事
  • 今でこそ核家族化が進み、専門家に委託している部分が多いが、少し前までは家族の中で解決した
  • 専門知識が無いからといって、わからないということではなく、自分が生きてきたその経験や体験からでも、十分に介護のことを考えることはできる。

以上を念頭において講師の話を聞き、あなたの考えを整理して、何をしなければいけないのかを冷静に考えてみてください。

セミナー講師の話と、あなたの考え方と照らし合わせて、あなたの考え方を確立できれば、セミナーや勉強会は効果的なものになります。

有料老人ホームで生活をしていくためには…

  • どのような姿勢でホーム生活を送るのか?
  • 予期せぬ事態になった場合、どう決断をするのか?
  • 日常の生活を維持するには、どのくらい費用がかかるのか。

この3つの視点であなたや家族の生き方を考えてください。

最も重要な情報とは?

正しい情報がまったく入手できていないということが、入居ミスマッチの大きな原因の一つです。

有料老人ホームが入居者の生活に影響力を与えている大部分は、ホーム長や介護職員といった人間の質です。

そして、入居を検討している高齢者やその家族にとって、一番重要な選択肢は、料金と立地です。

次に重要な選択肢は、部屋の広さや食事の内容、付帯設備、提供されるサービスメニューなどに目がいきます。

これらの選択肢の多くは、介護実務がわからなくても判断することができます。

介護実務がわからなくても、物事の良し悪しを判断することができるものは、老人ホーム選びにおいては重要ではありません。

そして、これらのものは、間違いなく利用料金に比例しています。

つまり、お金さえあれば、どうにでもなるもの、お金で解決することができるものなのです。

経済的な理由から、老人ホームを選ぶことができない人も多く存在しています。

選ぶことができないのですが、住めば都というように、上手く過ごしているケースが多く、選択肢の多い人は情報が多く、3つぐらいまでは絞れるのですが、そこから1つに絞り込む過程で間違いを起こすということになるのです。

老人ホームが提供するサービスの中で一番重要なサービスは、介護支援サービスです。

それは、介護職員から直接提供されるサービスです。

このサービスがあなたの求めているサービスなのかどうかが、入居者にとっては一番重要なのです。

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